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Writer's pictureKanoko Kamata

仲間と力をあわせて社会を変える「コミュニティオーガナイジング」の本が出ます!




11月12日に私自身の初めての著書「コミュニティ・オーガナイジング――ほしい未来をみんなで創る5つのステップ 」が英治出版より出版されます。初めてのコミュニティオーガ

ナイジングワークショップが2013年12月。日本で活動を初めて7年たって、本が出せました。時間がかかりすぎたとも言えるかもしれません。「本を出したほうがいい」というのは組織を立ち上げた当初結構言われました。出そうと思えば、英語の本を翻訳して、それなりに海外の事例をつけて出せたと思うのですが、日本に昔から人々が力を合わせて社会課題を解決するコミュニティ・オーガナイジングの歴史はあるのに、それを海外から、アメリカから来たものだ、と紹介するのが納得いきませんでした。まず、仲間たちと実績を作りつつ、また自分たちの社会の歴史も勉強し直すことが必要だと思いました。 2013年から2017年はそうやって仲間たちとコミュニティオーガナイジングを意図的にやってみて、どのくらい通用するのか、本当に効果があるのか手探りながら前に進む日々でした。東北岩手で実践する仲間が、岩手発の産後ケア施設を立ち上げ、地域の成人式を夏から冬に変えたい若者をコミュニティオーガナイジングを元に支えました。関西ではNPO、社会福祉協議会、労働組合といった全然違う分野の人達が分野を超えて「CO関西」という組織を作りあげ、東京から更に離れた九州久留米でコミュニティオーガナイジングを共に広げるcocoChangeというNPO団体が立ち上がりました。

こんな変化を目にして、2017年後半からハーバード大学に再度留学しました。その中で日本の歴史を改めて振り返ることができました。環境運動、労働運動、女性運動、患者運動、本当に多くの人達が声を上げて日本の社会を良くしてきた。でもそれにスポットライトが当てられてないことにも気づきました。普段政治に関わらない普通の人々が社会を変えてきた歴史にスポットライトをあてつつ、コミュニティオーガナイジングを紹介する本を書きたい、効果的に動けば社会は小さなところから大きなところまで変えられる、という希望を沢山の人に感じてもらえる本を書きたいと思い、2018年から執筆をはじめました。二年ごし、そして私の留学のきっかけつくってくれた英治出版という、思いが深い出版社から出すことが出来て本当に感慨深いです。支えてくださった、みなさま、本当にありがとうございました。

この本は序章でなぜ日本では「仕方がない」という言葉が普通に使われ、理不尽なことがあっても諦める社会になっているのか考えていきます。私自身もそう思っていましたが、社会なんて変えられないという思いがどこから来ているのか。私がなぜ変えられると思うようになったのか、コミュニティオーガナイジングとの出会いまで自分のストーリーと仕方がないをどう乗り越えられるか、私の中で10年以来日々考えてきたことを整理しました。 Part Iでは誰でも行動は起こせる、ということで小学校五年生のカナメ達とその周りの子どもたちが奪われた自由な昼休みを取り戻すというストーリーを通じてコミュニティ・オーガナイジングを学んでもらえるようになっています。 Part IIでは、身近なところから国の法律を変えるところまで、そしてところを変えて中東のヨルダンや東欧のセルビアの事例まで、様々なコミュニティオーガナイジングの実践事例を示しています。

一人でも多くの人の目に触れてほしい。一人でも多くの人に読んで、仕方がないではなく仕方がある、と感じてほしいと思います。


そして本を通して得た収入はNPO法人コミュニティオーガナイジングジャパンに寄付されます。みなさんが予約してくださった、買ってくださった、そのアクションがすでに行動する人を応援することにつながっています!

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